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日本抗加齢医学会総会にて、エクオールに関する研究が発表されました

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産婦人科専門医・吉形玲美医師と、せんだい総合検診クリニックで実施した、「エクオール含有食品によるAGEおよび内臓脂肪面積の改善効果と各パラメータへの影響について -ランダム化群間比較-」の研究結果が、2019年6月14日-16日に横浜で開催された『第19回日本抗加齢医学会総会』にて発表されました。

本研究は、倫理委員会承認のもと本研究に同意を得た健常閉経後女性 57名 (48-69 歳:平均 56±5.37歳 )にエクオール含有食品摂取によるAGE およびCT内臓脂肪面積を含む各種生活習慣病関連パラメータへの影響と更年期症状改善について調査を実施。その結果、下記のような結果が示されました。

  • 1. 各パラメータのうちbaPWV*において、エクオール摂取群で 有意に改善および正常範囲維持者が多かった。
  • 2. AGEの改善者の割合は、エクオール摂取群・エクオール産生者群が75%と最も高く、次いで 非摂取群・エクオール産生者、エクオール摂取群・エクオール非産生者、非摂取群・エクオール非産生者 (37.5%、35.0%、16.7%)の順であり、エクオールによる有意な改善傾向が認められた。
  • 3. 内臓脂肪面積改善者割合は、エクオール摂取群・エクオール産生者群が100%と最も高く、次いでエクオール摂取群・エクオール非産生者、非摂取群・エクオール産生者、非摂取群・エクオール非産生者( 86.7%、85.7%、57.1%)の順であり、エクオールによる有意な改善傾向が認められた。
  • 4. 更年期症状についてはエクオール産生能有無に関わらず、エクオール摂取による改善効果が認められた。

※baPWV(血圧脈波):血管の硬さの指標となる検査。動脈硬化リスクを確認することができる。

本研究成果から、エクオールの摂取により体内年齢を悪化させるとも言われる「糖化タンパク=AGE」の生成を抑えることや内臓脂肪面積の減少に有用であることが示されました。そしてこの作用はエクオール産生能を有すことでさらに相乗効果が期待されるという結果でした。

また、これまで示されていた「更年期症状の緩和」については、従来エクオール非産生者への効果報告が主でしたが、今回の結果からエクオール産生能の有無によらず効果が認められるという見解が得られました。

今後はエクオールによる体内年齢の改善やダイエットなど新しい領域にも期待がよせられることでしょう。