メディカルツーリズム講演会を開催 ~“人生100年時代”におけるツーリズムへの新たな価値提案~
2025年7月8日にメディカルツーリズムの未来像を探る「メディカルツーリズム講演会」が、東京ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾートにて、開催されました。
本講演会では、リゾートトラストのメディカル・ホテル事業の歩みと今後の展望に加え、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社より平林知高氏を招き、「高付加価値ツーリズムの本質と未来戦略」について示唆に富んだ講演が行われました。

■ 講演会の背景:人生100年時代、問われる“滞在価値”の本質
本講演会は、リゾートトラストグループが展開する会員制リゾートホテルと先進医療を融合させたハイメディック事業が30周年を迎えた節目にあたり、「人生100年時代」における“健康・豊かさ・価値”の再定義を目指す目的で開催されました。
■ 平林知高氏(EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)特別講演:「高付加価値ツーリズムと地域再成長の未来」
観光ではなく「ツーリズム」としての再定義

平林氏は「ツーリズムとは、単なる観光の枠にとどまらず、“外部需要の地域内誘導”という成長戦略である」と強調。中小企業政策と地域経済開発を専門とする視点から、「ツーリズム=経済戦略であり、地域を支える生命線」と再定義しました。
インバウンドは“輸出産業”である
「訪日外国人の消費は、国にとっては“サービス輸出”であり、すでに自動車に次ぐ第2の輸出産業。2030年には15兆円産業へと成長し、日本の主要産業となる」と分析。さらに「この巨大市場を取りこぼすのは国家的損失」とし、国内事業者の意識変革が急務であると指摘しました。
“人”が高付加価値を生む
「観光地の素材だけでは、差別化は難しい。だからこそ、人の魅力が価値になる」と平林氏。
地元の人の語り、もてなし、暮らしの背景こそが唯一無二の体験価値をつくり出し、それが“高付加価値”の源になると語りました。つまり、施設や商品以上に、「誰が、どう伝えるか」が価値を決定づけるのです。
ツーリズムを“自分ごと”に
「観光は“受け入れる”ものではなく、“地域の人自身がつくり、語り、伝えるもの”」という考えのもと、地域住民が自分たちの暮らしや誇りを旅人に伝える姿勢の重要性が説かれました。
自らが価値の担い手であるという意識を持ち、周囲に“伝播”していくことが、結果としてその地域全体の魅力を底上げし、持続的な観光成長につながると結論づけられました。

■ 未来を見据えた「価値の創造」
本講演会を通じて、リゾートトラストグループが描く未来像は単なる施設展開ではなく、「健康・時間・自然・再生」といった目に見えない価値の提供を起点にした“人生100年時代の豊かさ”の提案であることが明らかになりました。
“観光”ではなく、“滞在の価値を創造する企業”として、そして“健康と美と人生”を支える総合企業として、リゾートトラストグループの挑戦はこれからも続きます。
リゾートトラストグループのメディカルツーリズムプログラム
当社と三菱商事の合弁会社であるNoage International(ノアージュインターナショナル)は、JCBグループおよび三菱UFJ銀行の子会社であるバンクダナモンと協業し、インドネシアの富裕層のお客様に向けた、日本へのメディカルツーリズムプログラムの提供を開始しています。