人生100年時代を健やかに美しく女性の健康
研究発表
「第22回日本抗加齢医学会総会」シンポジウム「フェムテックと人生100年時代のアンチエイジング」において、「メノポーズマネジメントに活かすフェムテック」と題して講演を行いました。
メノポーズマネジメントに活かすフェムテック
2022年6月19日に開催された「第22回日本抗加齢医学会総会」では、会長企画シンポジウムの一つとして、「フェムテックと人生100年時代のアンチエイジング」が開催されました。
fermata株式会社中村氏をはじめ、フェムテックの第一線で活躍される5名の専門家による最新フェムテック事情の発表が行われ、その中で、吉形玲美先生は「メノポーズマネジメントに活かすフェムテック」と題した講演を行いました。
吉形先生は、産婦人科医として更年期外来を担当し20数年が経ち、現場でのジレンマは「対面診療(医師と患者が直接会って診療を行うこと)」と、「保険診療」中心で行う医療に限界を感じているといいます。個々の患者にとって適切な医療のためには、フェムテックが更年期医療や女性予防医療に活かせるのではないかと考えています。
急拡大している世界のフェムテック業界
2021年のFemTech Industry Landscape Overviewによると、急拡大している世界のフェムテック産業の約4割は、メノポーズマネジメント※1に関する「メンタルヘルス」や「健康長寿」、「メノポーズケア」、「ウィメンズウエルネス」などです。「メノポーズケア」のなかでも特に注目されているとして更年期障害、GSM※2、生活習慣病、骨粗鬆症のセルフケアなどに対応する「閉経の遠隔医療」が示されています。
※1 メノポーズマネジメント:閉経マネジメント
※2 Genitourinary Syndrome of Menopauseの略称で、日本語では「閉経関連泌尿生殖器症候群」と訳されます。
メノポーズマネジメントに活用されているフェムテック
メノポーズマネジメントにとって重要なポイントの1つに各種検査によるセルフチェック(自己評価)が挙げられます。なかでも、「エクオール検査」や「各種更年期診断検査」、「腸内細菌検査」などの検査から個々の状態・体質・性質を把握し、自身に必要な対策を知ることが重要です。これらの検査は先制医療※3的ともいえ、検査の結果により自身に必要なアクションを知ることができます。以下一例を示します。
※3 個人の特徴からかかりやすい病気に先手を打って適切な対策をとること
更年期診断パック(吉形医師が考案したオリジナル検査:浜松町ハマサイトクリニックにて検査実施中)
① 「エクオール検査」自身の体でエクオールがどれくらい産生されているのかを確認
② 「簡易更年期診断」更年期症状の有無や程度を調べる10項目の質問
③ 「動脈硬化検査」
④ 「骨密度検査」
① ~④の結果からその方にあったメノポーズマネジメントを提案
(健康診断や人間ドッグのオプション検査としても実施)
腟マイクロバイオーム(浜松町ハマサイトクリニックにて検査実施中)
腟内細菌叢(腟内フローラ)のバランスを遺伝子レベルで精密に検査することで「腟内の菌の種類」、「善玉菌の割合」、「注意が必要な善玉菌の割合」を把握する。自身の腟内環境を正しく知ることで、適切なデリケートゾーンケアの必要性を知ることや婦人科疾患リスク対策、妊活などにも役立つ。
GSM対応フェムテック
-研究発表-
デリケートゾーンケアによるGSM改善効果についての研究
本講演では吉形医師のグループが2021年に実施した、ラクトバチルス含有素材※4を使用したデリケートゾーンケア介入によるGSM改善効果についての研究成果の一部も発表されました。
※研究結果一部抜粋
デリケートゾーンケア介入後4週間で、何らかの自覚症状(におい・かゆみ・乾燥・尿もれ・頻尿など)があった例のうち64%の症例に改善が認められた。介入前に気になる症状なしと回答した例でも23%が何らかの症状改善を認めた。
閉経後に多い過活動膀胱は、その疑いを含めると閉経例全体の約3割にみられ、これらの例はデリケートゾーン介入により症状が有意に改善した。
本研究結果から、ラクトバチルス含有素材によるデリケートゾーンケアは幅広い世代の生殖器、泌尿器症状を改善することが分かり、泌尿器症状評価においても効果を認め、GSMの改善に寄与すると考えられます。
※4
本研究に使用したラクトバチルス含有商品
・エストール®デリケートソフトウオッシュ
・エストール®デリケートソフトジェルクリーム
・エストール®インナージェル ラクトバチルス乳酸菌配合
海外事情 オンライン_メノポーズマネジメント
日本より進んでいる海外のフェムテックの中には、パーソナライズされた対応を提案する「オンラインアセスメント」や、HRT(ホルモン補充療法)専門のオンラインクリニック、さらには統合医療(HRTに加え、食事・運動・マインドフルネスなどのライフスタイルの指導や必要なサプリメントなどを紹介)の「オンラインクリニック」、そしてヘルスケアに対するエビデンスが構築されつつある「プロダクト&デバイス」も増えてきています。吉形先生は以下のように本講演を締めくくりました。 「私の意見として、メノポーズマネジメントに活かすフェムテックは、①医学的エビデンスに基づいた商品を活用する「セルフメディケーション」、②自身の状態や体調、体質を知って必要な対策を知るための「セルフチェック」、③正しい情報を得て、自身に必要な医療についての判断を受ける「遠隔アセスメント」、④どこにいても専門医と繋がれる「遠隔診療」この4つが重要だと考えています。そして、更年期医療、女性予防医療の分野へフェムテックが参入する事で起きる医療システムのパラダイムシフトは、幅広い女性のQOL(生活の質)向上に寄与すると確信しています。」
エクオール
成分情報
研究発表
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第24回日本抗加齢医学会総会において、「フェムゾーンから展開される新たなフェムテックと女性医療へのインパクト」と題して発表がありました。
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第23回日本抗加齢医学会総会において、女性のエイジングとマイクロバイオームの変化からみた新しい女性ヘルスケアの展望について発表がありました。
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第51回日本総合健診医学会において、ーフェムテック到来により期待される女性検診のパラダイムシフトと展望ーについて発表がありました。
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【自験例・横断研究結果】腟・腸内細菌叢のクロストークについての探求
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第15回抗加齢ウィメンズヘルス研究会において、女性のエイジングとマイクロバイオームの変化 -腟内・腸内細菌叢のクロストークから見た女性ヘルスケアの展望-について発表されました。
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第22回国際栄養学会議において、「健常男女の血中および尿中エクオール濃度の比較とエクオール生成に影響を及ぼす因子の検討」についてポスターセッションで発表されました。
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「第22回日本抗加齢医学会総会」シンポジウム「フェムテックと人生100年時代のアンチエイジング」において、「メノポーズマネジメントに活かすフェムテック」と題して講演を行いました。
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「日本総合健診医学会 第50回大会」において、「腟内フローラから考える女性ヘルスケアのパラダイムシフト~子宮頸癌リスク低減の新たな展望を見据えて~」と題した講演を行いました。~オンライン開催~
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第21回日本抗加齢医学会総会にて、「腟マイクロバイオームのエイジングによる変化と 乳酸菌含有素材のデリケートゾーンケアによる改善効果の検討」を発表
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第33回日本女性医学学会学術集会にて、「エクオール産生能と腸内細菌叢および、食習慣、生活習慣関連因子についての検討」を発表
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第32回日本女性医学学会学術集会にて、エクオールの長期摂取による生活習慣病リスクの改善効果について発表。
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第31回 日本女性医学学会学術集会にて、エクオール長期摂取による更年期症状などの改善効果について発表
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第26回 北米閉経学会(NAMS)にて、エクオールの生活習慣病リスク低減の可能性について発表
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第15回日本抗加齢医学学会総会にて、エクオールを産生できる人は約3割。ホルモン補充療法と同等の改善効果が確認されたことについて発表
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第13回更年期と加齢のヘルスケア学会にて、エクオール摂取にホルモン補充療法と同等の改善効果が確認されたことについて発表